今日の記事、ざっくり言うと・・・

  • 日本生産性本部が「2018年度 新入社員春の意識調査」の結果を公表
  • 「残業は多いが、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力が高められる職場」より「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」と答えた割合が75.9%

写真は記事内容と関係ありません。

日本生産性本部が「2018年度 新入社員春の意識調査」の結果を公表しました。そこで、以下では注目される傾向を見ていくことにしましょう。

まず、見ておきたいのは、新聞の見出しにもなった若手社員の残業に対する意識でしょう。「残業は多いが、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力が高められる職場」と「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」の二者択一の設問で、後者と答えた割合が1998年の設問開始以降最高の75.9%に上った点です。

プライベートを優先したい若者が増えているといえますが、大手広告代理店における新入社員の過労自殺が大きく報道されたことも影響しているかもしれませんが、キャリアアップよりも自分の時間を優先させたい社員が4人に3人というのは、私でも(?)隔世の感があります。このような新入社員の考え方の変化を理解しないまま従来型の指導を行ってしまうと、当の本人に全く響かないばかりか、逆にパワハラであると主張されることもありえそうです。

会社へのロイヤリティの減少が見て取れるものとしては、もう一つ、「自分のキャリアプランに反する仕事を、我慢して続けるのは無意味だ」という設問に対する回答もあります。この設問に対して、「そう思う」と答えた割合は38.0%と、昨年度と比べて6.4ポイント上昇し、2006年の設問開始以来最高となったことが報告されています。このように、会社の意向よりも自分の意向を優先したいと考える傾向が強まっているようです。このように考える社員が増加すると、今後は配置転換の際に社員から拒否されるというケースが、今後ますます増加していくかもしれません。

参考リンク

2018年度 新入社員 春の意識調査~入社した会社が第一志望 80.6%~

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