募集・求人に関する職業安定法改正が来年1月施行


今日の記事、ざっくり言うと・・・

  • 平成30年1月1日より職業安定法が改正されることに伴い、労働者の募集や求人申込みの制度が変わる
  • ハローワーク等へ求人申込みをする際や、ホームページ等で労働者の募集を行う場合には、労働契約締結までの間、一定の労働条件を明示することが必要

世界のハローワークからVOL015:ハローワーク品川

平成30年1月1日より職業安定法が改正され、労働者の募集や求人申込みの制度が変わります。今回は、厚労省作成のリーフレットを元に、その概要を見ていくことにしましょう。

1.労働条件の明示が必要なタイミング

ハローワーク等へ求人申込みをする際や、ホームページ等で労働者の募集を行う場合には、労働契約締結までの間、次の労働条件を明示することが必要です。なお、求職者が希望する場合には、電子メールによることも可能です。

  • 従事すべき業務の内容
  • 労働契約期間(期間の定めの有無、期間の定めがあるときはその期間)
  • 試用期間(※今回の改正で追加された事項。試用期間の有無、その期間)
  • 就業場所
  • 就業時間・休憩時間・休日・時間外労働の有無
  • 裁量労働制を採用している場合には、その旨(※)
  • 賃金(臨時に支払われる賃金、賞与及び労働基準法施行規則第8条各号に掲げる賃金を除く。)
  • 固定残業代を採用する場合には、固定残業代に係る計算方法(固定残業代の算定の基礎として設定する労働時間数及び金額を明らかにするものに限る。)、固定残業代を除外した基本給の額、固定残業時間を超える時間外労働、休日労働及び深夜労働分についての割増賃金を追加で支払うこと等(※)
  • 雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険の適用に関する事項
  • 労働者を雇用しようとする者の氏名・名称に関する事項(※)
  • 労働者を派遣労働者として雇用しようとする旨(※)

労働条件明示に当たって遵守すべき事項として、次のものが定められています。

  • 明示する労働条件は、虚偽又は誇大な内容としてはならないこと
  • 有期労働契約が試用期間としての性質を持つ場合、試用期間となる有期労働契約期間中
    の労働条件を明示しなければなりません。また、試用期間と本採用が一つの労働契約で
    あっても、試用期間中の労働条件が本採用後の労働条件と異なる場合は、試用期間中と本
    採用後のそれぞれの労働条件を明示しなければならないこと
  • 労働条件の水準、範囲等を可能な限り限定するよう配慮すること
  • 労働条件は、職場環境を含め可能な限り具体的かつ詳細に明示するよう配慮すること
  • 明示する労働条件が変更される可能性がある場合はその旨を明示し、実際に変更された場合は速やかに知らせるよう、配慮すること

次のような場合には、変更明示が必要です。

  •  「当初の明示」と異なる内容の労働条件を提示する場合
  •  「当初の明示」の範囲内で特定された労働条件を提示する場合
  •  「当初の明示」で明示していた労働条件を削除する場合
  •  「当初の明示」で明示していなかった労働条件を新たに提示する場合

変更明示は、求職者が変更内容を適切に理解できるような方法で行う必要があります。この場合、当初の明示と変更された後の内容を対照できる書面を交付する方法が望ましいですが、労働条件通知書において、変更された事項に下線を引いたり着色したりする方法や、脚注を付ける方法などにより適切に明示することも可能とされています。

変更明示を行う場合でも、当初の明示を安易に変更してはならないとされており、学校卒業見込者等については、特に配慮が必要であることから、変更を行うことは不適切とされています。また、原則として、内定までに、学校卒業見込者等に対しては職業安定法に基づく労働条件明示を書面により行わなければならないとされています。

変更明示が適切に行われていない場合や、当初の明示が不適切だった場合(虚偽の内容や、明示が不十分な場合)は、行政による指導監督(行政指導や改善命令、勧告、企業名公表)や罰則等の対象となる場合があります。なお、変更明示が行われたとしても、当初の明示が不適切であった場合には、行政指導や罰則等の対象となることには変わりありません。

変更明示にあたっては、上記の他にも、労働者が変更内容を認識した上で、労働契約を締結するかどうか考える時間が確保されるよう、労働条件等が確定した後、可能な限り速やかに変更明示をしなければならないこと、変更明示を受けた求職者から、変更した理由について質問をされた場合には、適切に
説明を行うこと、当初明示した労働条件の変更を行った場合には、継続して募集中の求人票や募集要項
等についても修正が必要となる場合があるので、その内容を検証した上で、必要に応じ修正等を行うことが必要とされています。

参考リンク

平成29年職業安定法の改正について(厚労省HP)

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