平成26年度過労死等の状況、精神障害が過去最多

今回の記事、ざっくり言うと・・・

  • 平成26年度の過労死等の労災補償状況では、脳・心臓疾患については減少傾向
  • 精神障害については請求件数・支給決定件数ともに過去最多

世界の労基署からVOL003:千葉労働基準監督署
世界の労基署からVOL003:千葉労働基準監督署~緑があると労基署感が減退する例~

厚生労働省が25日、平成26年度の「過労死等の労災補償状況」を取りまとめ、公表しました。

なお、「過労死等」とは、「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。」(過労死等防止法2条)と定義されています。

そこで、今回は、これらの概要についてみていきましょう。

まず、脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況です。

脳・心臓疾患に関する事案の請求件数は763 件で、前年度比21 件の減となり、3年連続で減少しました。そして、支給決定件数は277件(うち死亡121件) で、前年度比29 件の減となり、2年連続で減少しました。

業種別(大分類)では、請求件数は「運輸業,郵便業」168 件 、「卸売業,小売業」 126 件、「建設業」97件の順で多く、支給決定件数は「運輸業,郵便業」92 件、「卸売業,小売業」35 件、「製造業」31件の順に多い結果となりました。

年齢別では、請求件数は「 50 ~ 59 歳」 251 件、「40~49歳」 222 件、「60 歳以上」198 件の順で多く、支給決定件数は「 50 ~ 59 歳」 111 件、「 40 ~ 49 歳」 93 件、「30~39 歳」39 件の順に多い結果となりました。

次に、精神障害に関する事案の労災補償状況です。

精神障害に関する事案の請求件数は 1,456 件で、前年度比47 件の増となり、過去最多となりました。そして、支給決定件数は 497 件(うち未遂を含む自殺99件)で、前年度比61 件の増となり、こちらも過去最多となっています。

業種別( 大分類)では、請求件数は「製造業」 245 件、「医療,福祉」 236 件、「卸売業,小売業」213 件の順に多く、支給決定件数は「製造業」81 件、「卸売業,小売業」71 件、「運輸業,郵便業」63件の順に多い結果となりました。

年齢別では、請求件数、支給決定件数ともに「40 ~49 歳」 454 件、140件、「30 ~3 9 歳」419 件、138件、「 20 ~ 29 歳」 297 件、104件の順に多い結果となりました。

このようにしてみると、過重労働が原因となることもある「脳・血管疾患」と「精神障害」ですが、業種、年齢などでそれぞれ傾向が異なることがわかります。

たとえば、「脳・血管疾患」の場合は運輸業・郵便業で多いのに対して、「精神障害」の場合は製造業で多い、というようにです。業種によってこうした傾向があることは、会社としてどのような対策対策が必要か検討する上で、ふまえておかなければならないでしょう。一方、卸売業・小売業のようにどちらの疾病でも上位にランクインしている業種もありますので、このような業種については、健康管理について特に注意が必要です。

■関連リンク

平成26年度「過労死等の労災補償状況」を公表 ~精神障害の労災請求件数1,456件、支給決定件数497件、ともに過去最多~(厚生労働省HP)

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