今回の記事をざっくり言うと・・・

  • 職場コミュニケーションに関する調査が行われ、性別ごとの上司と部下のコミュニケーションの難しさなどの調査結果が公表された

image140週刊ダイヤモンドの今週号の特集は「叱れない上司叱られたい部下」というタイトルの職場コミュニケーションを取り上げたもので、近年パワハラなどが人口に膾炙する中、上司がやや委縮傾向にあるといった点が取り上げられていました。

このように職場におけるコミュニケーションが問題となる中、株式会社第一生命経済研究所 が、全国に勤務する大企業・中小企業勤務者 1,440 名を対象に職場でのコミュニケーションについてアンケート調査を行い、その調査結果が公表されたました。

今回は、その中で、ダイヤモンドの特集のテーマでもある「上司と部下のコミュニケーションの難しさ」という項目について取り上げましょう。

この項目では、男性管理職、女性管理職ともに男性の部下より助成の部下とのコミュニケーションが難しいと感じられる傾向がわかります。

中小企業において、男性管理職で男性の部下とのコミュニケーションを難しいと感じている割合は、  18.3%であるのに対し、女性の部下では23.4%、女性管理職においても、男性の部下では21.6%であるのに対し、女性の部下では、28.1%となっています。報告書においても、「男女ともに、管理職は女性部下と のコミュニケーションを難しいと感じているのは興味深い結果」としています。

このように本調査は、職場のコミュニケーションの現状を知るうえで有用なものといえます。しかし、職場のコミュニケーションは、むかしから問題があったとされていた分野であり、これらの結果には個々の複雑な要因が潜んでいることに注意すべきでしょう。たとえば、部下とのコミュニケーションについて、男性管理職よりも女性管理職の方が難しさを感じている傾向がありますが、そこには元々女性管理職が少なかったりするなどの要因があったりする場合も考えられます。

労働力不足社会の到来によって、将来的にはより多様なバックグラウンドを持つ従業員が増加し、ますます職場のコミュニケーションは問題になるでしょう。

■関連リンク

「職場でのコミュニケーションの現状と課題」(第一生命経済研究所HP,PDF)

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