今回の記事をざっくりいうと・・・

  • 厚生労働省が、中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安を公表
  • 今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は24円(昨年度は18円) となり、目安額どおりに最低賃金が決定されれば、最低賃金が時給で決まるようになった 平成14年度以降で最高額となる
  • 目安通りの引上げが行われた場合には、千葉県の最低賃金は817円から842円、東京都では907円から932円となる。

image163厚生労働省が、中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安を公表しました。

今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は24円(昨年度は18円) となり、目安額どおりに最低賃金が決定されれば、最低賃金が時給で決まるようになった 平成14年度以降で最高額となる引上げ となります。

また、全都道府県で20円を超える目安額となっており、引上げ率に換算すると3.0%(昨年は2.3%)となっています。

各都道府県の引上げ額の目安については、 Aランク25円、Bランク24円、Cランク22円、Dランク21円となりました (昨年度はAランク19円、Bランク18円、Cランク16円、Dランク16円)。各都道府県に適用される目安のランクは次のとおりです。

ランク

都 道 府 県

千葉、東京、神奈川、愛知、大阪

茨城、栃木、埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島

北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、香川、福岡

青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

今年度、上記の目安通りの引上げが行われた場合には、千葉県の最低賃金は817円から842円、東京都では907円から932円となり、東京では、たとえば月平均所定労働時間が163時間ですと、151,916円となり、月給15万円では最低賃金を割り込むおそれがあります。

なお、今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、 各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定する こととなります。

参考リンク

平成28年度地域別最低賃金額改定の目安について~ 目安はAランク25円、Bランク24円、Cランク22円、Dランク21円 ~(厚生労働省HP)

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