今回の記事、ざっくり言うと・・・

  • 厚生労働省が、長時間労働が疑われる事業場に対する労働基準監督署による監督指導の実施結果を公表
  • 主な違反内容としては違法な時間外労働があったものが最も多く1,479 事業場( 62.6 % )であった

DSC_0011厚生労働省が、平成27年4月から6月までに2,362事業場に対して実施した、長時間労働が疑われる事業場に対する労働基準監督署による監督指導の実施結果を取りまとめ、公表しました。

この監督指導は、今年1月から労働基準監督署が実施しているもので、1か月当たり100時間を超える残業が行われたとされる事業場や、長時間労働による過労死などに関する労災請求があったすべての事業場を対象としています。 その結果、4月から6月に監督指導を行った2,362事業場のうち、 約63%に当たる1,479事業場で違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に向けた指導が行われました。

まず、主な違反内容(法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場)の上位は次のとおりです。

  1. 違法な時間外労働があったもの:1,479 事業場( 62.6 % )
  2. 賃金不払残業があったもの:252 事業場( 10.7 % )
  3. 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:406 事業場(17.2 % )

このうち、健康障害防止のため指導票が交付された事業場の主な指導事項は次のとおりです。

  1. 過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの:1,932 事業場( 81.7 % )
  2. 労働時間の把握方法が不適正なため指導したもの:475 事業場( 20.1 % )

なお、2については、全事業所のうち872 事業場で「自己申告制により確認している」が他の方法に比べて最も多くなっており、その次に「タイムカードを基礎に確認」が861 事業場となっています。

関連リンク

長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表します~4月から6月に対象とした2,362事業場の約6割(1,479事業場)で違法な時間外労働を摘発~(厚生労働省HP)

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