今回の記事、ざっくり言うと・・・

  • 厚生労働省が平成27 年「転職者実態調査」の結果を取りまとめ、公表
  • 「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者がいる事業所」割合は35.7%
  • 離職理由では、「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」が27.3%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が26.7%

image117厚生労働省が平成27 年「転職者実態調査」の結果を取りまとめ、公表しました。

「転職者実態調査」は、厚生労働省が、転職者の採用状況、就業意識等の実態を把握することを目的として実施されているものです。今回は、そのポイントについてみていきましょう。

まず、事業所調査では、「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者がいる事業所」割合は35.7%であり、「雇用期間の定め無し転職者がいる事業所」は30.4%、「1年以上の雇用期間の定め有り転職者がいる事業所」は9.5%となっています。産業別では、「転職者がいる事業所」割合は、「情報通信業」が48.7%と最も高く、次いで「運輸業,郵便業」が48.5%、「医療,福祉」が45.3%でした。

次に、今後3年間に「転職者を採用する予定がある」事業所割合は52.6%であり、このうち、「転職者を優先して採用したい」が33.2%、「新規学卒者を優先して採用したい」が12.2%となっており、即戦力を求める傾向が引き続き顕著となっています。

次に、個人調査についてみてみましょう。

転職者が直前の勤め先を離職した主な理由は、「自己都合」が75.5%と最も高く、「自己都合」による離職理由では、「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」が27.3%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が26.7%、「賃金が低かったから」が25.1%となっています。

また、近年問題になっている「介護・看護」を理由とする離職者は、全体の2.3%にとどまるものの、45~64歳の層で割合が高く、55~59歳では9.8%に上っており、年齢による差が著しい離職理由となっています。

次に、転職者が現在の勤め先を選んだ理由では、「仕事の内容・職種に満足がいくから」が40.8%で最も高く、次いで「自分の技能・能力が活かせるから」が37.5%、「労働条件(賃金以外)がよいから」が24.9%となっています。

参考リンク

「平成27年転職者実態調査」(厚生労働省HP)

MORI社会保険労務士・行政書士事務所(千葉県千葉市)では、日々生じる従業員に関する問題やちょっとした労働法に関する疑問、他社事例について、気軽に電話やメールで相談できる「労務相談」業務の依頼を受託しています。もちろん離職防止策に関するご相談、給与計算(年末調整)、労働・社会保険、就業規則、各種許認可業務等も対応します。

toiawase