今回の記事をざっくり言うと・・・

  • 今年度の「地方労働行政運営方針」が公表され、女性・若者・高齢者等の人材力の強化や労働環境の整備が課題とされた

地方労働行政運営方針

世界の労働基準署からVOL.001:茂原労働基準監督署

厚生労働省が「平成 27 年度地方労働行政運営方針」を策定、公表しました。

今年度の運営方針では、 (1)女性・若者・高年齢者等の人材力の強化、 (2)安心して将来に希望を持って働くことのできる環境整備の2点を今年度の課題としてあげたうえで、分野ごとの重点施策が列挙されています。

その中で、当事務所として最も注目したいポイントは、「司法処分」に関する方針です。つまり、刑罰規定を含む労働基準法において、行政としてどのような法違反について送検処分とするか、その方針です。

実は、明文で「司法処分」を掲げている項目は、ここ数年大きくは変わっていないのですが、やはり重要なポイントですから、今回も確認しておきましょう。

  1. 賃金不払い残業に関する重大または悪質な事案
  2. 外国人労働者・技能実習生に関する重大または悪質な労働基準関係法令違反事案
  3. 技能実習生に係る強制労働が疑われる事案、技能実習生への暴行・脅迫・監 禁等、技能実習生からの違約金の徴収等、技能実習生の預金通帳・印鑑・旅券等の取 上げ等が疑われ、かつ、技能実習生に係る労働基準関係法令違反が疑われる事案
  4. 労災かくし

これらについては、今後も当局の指導の中でも、厳しい対応が行われる可能性がありますから、十分注意する必要があるでしょう。

■関連リンク

「平成27年度地方労働行政運営方針」の策定について(厚生労働所HP)

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