カスハラ・就活セクハラ対策Q&Aが公開

今回のカスタマーハラスメント・求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策に関するQ&Aが発出されましたので、今回はカスタマーハラスメント関連する重要なものについてみていくことにしましょう。

職場における「カスタマーハラスメント」とは、職場において行われる①顧客等の言動であって、②その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの要素を全て満たすものとされています。

このうち、①の「顧客等」に関しては、「カスハラ防止指針」において、「今後商品の購入やサービスの利用等をする可能性がある潜在的な顧客」も顧客等に含まれる旨を示されており、Q&Aでは以下の例について、上記①から③の要件を満たす場合は該当するとされています。

  • まだ商品を購入しておらず、契約関係が発生していない者からの言動(問1)
  • 今後、顧客になることは想定されない、施設の近隣に住む者からの言動(問2)
  • 自社の事業所内ではなく、業務で訪問した先で、取引先の労働者やサービスの利用者等から受ける言動(問3)

次に②の「社会通念上許容される範囲を超えているかどうか」に関して、これに該当するかどうかは、「言動の内容」および「手段や態様」に着目して総合的に判断し、また、様々な要素を総合的に考慮することとされています(問4の答))。そして、カスハラ防止指針において典型例として示されている「無断での撮影」については、「労働者に撮影をやめるように言われたにもかかわらず、顧客等が労働者を撮影し続ける等の行為」が該当するものとされています(問5の答)。

なお、都道府県労働局において、具体的に発生した個々の顧客等の言動がカスタマーハラスメントに該当するか否かの判断は行わないとされているので(問6の答)、事業主は、発生した事案について、顧客等の言動がカスタマーハラスメントに該当するか否かを含めた事実関係を確認し、必要な措置を講じる必要があるものとされています(前同)。

次に、事業主がカスタマーハラスメントの防止のために講ずべき措置についてみていきましょう。ガイドラインでは、次の措置を講じなければならないものとされています。これらの措置は、顧客対応が発生しない部署に所属している労働者に対しても、措置が必要とされています(問9の答)。また、カスタマーハラスメントへの対処の内容は、実際に社外の人と接する機会のある労働者だけでなく、すべての労働者に対して周知するものとされています(問9の更問)。

これらの措置のうち、上記の②の「対処の内容」について、指針では「「顧客等とのやり取りを録音・録画すること」が例示されていますが、これについては、個人情報保護法上の問題が生じます。すなわち、取得する情報が個人情報に該当する場合、個人情報保護法に基づき、①その利用目的をできる限り特定すること、②利用目的を本人に通知または公表することが求められています。そのため、取得した個人情報を事実関係の確認に使用する場合は、利用目的として、できる限り特定し、通知または公表する義務があります。公表の方法としては、例えば、あらかじめプライバシーポリシー等に利用目的に関する記載を設け、これを自社のホームページのトップページから 1 回程度の操作で到達できる場所へ掲載することが考えられるとされています(問10)。

なお、当該義務は必ずしも録音・録画していることについてその場で伝える義務まで含むものではないとされています。もっとも、偽りその他不正の手段により個人情報を取得することはできませんので、少なくとも、カメラの設置状況等からカメラにより自らの個人情報が取得されていることを本人において容易に認識可能といえな
い場合には、容易に認識可能とするための措置を講じなければならないことに留意する必要があります(問11の答)。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

カスタマーハラスメント及び求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が事業主の義務となります!(厚生労働省HP)

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