東京商工会議所が、新入社員を対象に行った調査結果を公表しました。 今回はその中でいくつか注目したいポイントを3つみていきましょう。

第1に、就職活動の開始と内定の時期です。就職活動の開始・内定時期ともに早まっているようです。活動時期は、企業の広報活動開始日とされる「昨年の3月前」が30.2%から34.8%と増加しました。また、内定時期は、企業の選考開始日とされる6月1日より前に内定を得た割合が17.7%から21.7%と増加しました。なお、経団連は令和3年春入社の就活から採用指針を廃止する予定であり、今後の動向が注目されます。

第2に、入社した会社を知った経緯についてみていきましょう。大企業と比べて認知度に劣る中小企業にとっては、重要な情報です。この点については、求人情報サイトが34.5%と前年より減少したものの、2位以下を大きく引き離しており、学生が企業を認知する手段として最も利用されていることがわかります。

最後に今の会社でいつまで働きたいかですが、「定年まで」が21.3%と約2割にとどまりました。これは、2011年度以来、最低の結果です。一方で「チャンスがあれば転職」が18.6%と前年より増加し、「将来は独立(5.5%)」を加えると24.1%に上り、入社した時点で既に4人に1人が転職や独立を考えていることがわかりました。

このように、本調査では中小企業で新卒採用を行うにあたって、有益な情報が含まれており、参考になります。

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参考リンク

2019年度中堅・中小企業の新入社員の意識調査結果について(東京商工会議所)