中小企業の働き方改革を阻害する要因が報告

中小企業庁で進められている 、中小・小規模事業者の長時間労働是正や生産性向上、人材確保の取組等について、省庁横断的に必要な検討を行うためのワーキンググループ(WG) で、「 長時間労働に繋がる商慣行に関するWEB調査 結果概要 」が公表されました。

WGでは、長時間労働に繋がる商慣行として「繁忙期対応」と「短納期対応」が挙げられていたため、その背景にある実態の把握を目的に本調査は実施されました。

繁忙期対応については、約7割の企業で発生し、建設業、食料品製造業、紙・紙加工品産業、印刷産業、トラック運送業・倉庫業では8割超という結果でした。繁忙期の発生要因としては、「問題のある受発注方法の常態化」や「年末・年度末集中」といった課題が挙げられています。前者については、たとえば「小売業の「売り切れ=損失=メーカーの責任」という考え方が強く、即時対応が常態化」していることなどがあげられています。

また、官公庁の発注に問題があるという声も少なくないようです。たとめば、「 国は平準化を推進していると言うが、実際は自治体等の発注は年度後半に偏り繁忙期となり、 地域での発注の平準化が必要」などの意見が挙げられています。

一方、 短納期受注は6割の企業で発生(直近1年間)し、紙・紙加工品産業、印刷産業、半導体・半導体 製造装置産業、電気・情報通信機器産業で8割超という結果でした。発生要因として、「納期のしわ寄せ」、「多頻度配送・在庫負担・即日納入」といった課題が挙げられています。

このような商慣行の是正を図ることが労働時間の削減に繋がると見込まれます。

WGでは、「 労働基準監督署等で把握した 働き方改革を阻害する取引環境等の改善事例 」も公開されており、参考になります。たとえば、「 荷主会社と協議を行い、①運賃の値上げと発注から出荷まで2日 以上空けることを要請し、改善、②出荷の際にパレット出荷を原則とし、 バラ積み出荷による荷積み時間のロス を抑制、③荷主の指定する荷下ろし箇所を3箇所から1箇所に集約することにより自動車運転者の残業時間が短縮した事例などが取り上げられています。

しかし、中小事業者の中には自ら声を上げることに消極的なことも少なくないと思われます。業界団体を通じた改善要請なども考えられます。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288
参考リンク

「第7回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」を開催しました(中小企業庁HP)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です