更新上限条項の更新時新設に説明義務

世界の労働基準監督署からVOL016:東金労働基準監督署

有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の改正案が、現在パブリックコメントの募集対象となっています。

今回の改正は、いわゆる「無期転換ルール」について、労働政策審議会労働条件分科会が取りまとめた「今後の労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(報告)」において、使用者が有期雇用契約の締結より後に更新上限を新たに設ける場合には、その上限設定の理由を説明すべきこと、また、使用者から個々の労働者に対して、無期転換後の労働条件に関して均衡を考慮した事項について説明するよう促すべきこととされたことにともなうものです。

改正案では、「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」において、次の措置を講じるものとされました。

  1. 使用者は、有期労働契約の締結後、当該有期労働契約の変更又は更新に際して、通算契約期間又は有期労働契約の更新回数について、上限を定め、又はこれを引き下げようとするときは、あらかじめ、その理由を労働者に説明しなければならない
  2. 使用者は、労働者に対して無期転換後の労働条件を明示する場合、労働条件に関する定めをするに当たって、就業の実態に応じて均衡を考慮した事項について、当該労働者に説明するよう努めなければならない

特に1の改正は重要です。これまでも、更新上限条項は必ずしも有効ではないことが裁判例などで示されてきていますが、本改正後は、その理由を説明しなければならないことが義務付けられることになります。そうすると、当該上限条項の有効性の判断にあたっては、その説明された理由が検討されることになるでしょう。もちろん紛争になってからの「後出し的」な理由では、不利になる可能性があります。

本改正をもって更新上限条項が違法となるわけではありませんが、その理由は具体的に説明できるよう慎重な検討が必要になると言えます。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の一部を改正する件案に関する御意見の募集について(e-govのHPより)

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