世界の労働基準監督署からVOL008:さいたま労働基準監督署

8月2日に開催された中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安について答申が取りまとめられました。今年度のランクごとの目安は、Aランク31円Bランク31円Cランク30円Dランク30円となりました。

これにより、東京および周辺の県の最低賃金は以下のようになる見込みです。

  • 茨城 879円⇒910円
  • 埼玉 956円⇒987円
  • 千葉 953円⇒984円
  • 東京 1041円⇒1072円
  • 神奈川 1040円⇒1071円

なお、「ランク」とは、都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCDの4ランクに分けたもので、現在、Aランクで6都府県、Bランクで11府県、Cランクで14道県、Dランクで16県となっています。

ランク都 道 府 県
埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
茨城、栃木、富山、山梨、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島
北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、徳島、香川、福岡
青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態 調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなりますが、ここから大きく金額が変動することはほとんどありませんので、今回の引き上げ幅を前提に、10月以降の給与を検討する必要があります。

なお、仮に目安どおりに各都道府県で引上げが行われた場合の全国加重平均の上昇額は31円(昨年度は28円)となり、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額となります。また、引上げ率に換算すると3.3%(昨年度は3.1%)となっています。

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参考リンク

令和4年度地域別最低賃金額改定の目安について(厚生労働省HP)