災害時等の時間外労働許可基準が現代化

世界の労働基準監督署からVOL010:柏労働基準監督署

厚労省は、労基法33条で定める 災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等に関する許可基準を見直し、その内容を 、現代的な事象等を踏ま えて解釈を明確化しました。

労基法33条では、「災害その他避けることのできない事由によつて、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第32条から前条まで若しくは第40条の労働時間を延長し、又は第35条の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない」と定められています。

この「行政官庁の許可」の基準については、これまで昭和20年代に示された行政通達で示されていましたが、今回の改正では、「 災害、緊急、不可抗力その他客観的に避けることのできない場合の 規定であるからその臨時の必要の限度において厳格に運用すべきもの 」という原則はそのままに、近年激しさを増す自然災害やサーバー攻撃など現代的な事態にも対応できるようにしたものです。

今回示された許可または事後の承認は、概ね次の基準によって取り扱うこととされました。

  1. 単なる業務の繁忙その他これに準ずる経営上の必要は認めないこと。
  2. 地震、津波、風水害、雪害、爆発、火災等の災害への対応(差し迫った恐 れがある場合における事前の対応を含む。)、急病への対応その他の人命又 は公益を保護するための必要は認めること。例えば、災害その他避けること のできない事由により被害を受けた電気、ガス、水道等のライフラインや安 全な道路交通の早期復旧のための対応、大規模なリコール対応は含まれる こと。
  3. 事業の運営を不可能ならしめるような突発的な機械・設備の故障の修理、 保安やシステム障害の復旧は認めるが、通常予見される部分的な修理、定期 的な保安は認めないこと。例えば、サーバーへの攻撃によるシステムダウン への対応は含まれること。
  4. 上記2及び3の基準については、他の事業場からの協力要請に応 じる場合においても、人命又は公益の確保のために協力要請に応じる場合 や協力要請に応じないことで事業運営が不可能となる場合には、認めるこ と。

36協定による時間外・休日労働に絶対的な上限規制が課せられたため、今後33条による時間外・休日労働を検討しなければならない事態が従来より増えることが想定されることにともなう見直しではないかと思われます。もっとも、示された許可基準は厳しく、実際に使えるケースは限られると思われます。

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参考リンク

災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等に係る 許可基準の一部改正について(厚労省HP,PDF)

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