厚生労働省が「職務給の導入に向けた手引き」等の資料を公開しました。職務給については、社員の役割や職務に基づいた給与であり、企業や社員の注目が集まっているものであり、職務給を導入している企業からも、メリットを実感しているという声が聞かれるものです。

本手引きでは、職務給を「基本給における『役割・職務の重要度』に基づいて決定される部分」ととらえています。職務給というと、これまで企業が採用してこなかった特別な賃金体系と思われがちですが、今回行った調査では、すでに多くの企業が多様な形態の職務給を導入していることが分かりました。企業が職務給の導入を考えるにあたっては、導入の具体的な手順や職務給の制度の詳細を知るだけでなく職務給がどのような導入状況にあるのかを知る必要があります。

そこで本手引きでは①職務給を導入している企業の特徴、②企業・社員が感じている職務給のメリット、③企業による職務給を導入するにあたっての取組み・工夫、④職務給の課題が紹介されています。

たとえば、職務給を導入している企業では、「社員に求める役割・職務の要件が明確になる」ことをメリットに挙げる企業が最も多く、「仕事に応じた賃金を支払うことができる」、「管理職層の確保・定着につながる」等をメリットに挙げる企業も多くあります。

職務給は、等級制度や評価制度はもちろんのこと、採用や配置転換、育成等の広範な人事制度と関連しています。他の人事制度との一体的な運用が可能であるかを事前に検討しておくことは、職務給の円滑な活用に役立ちます。

ただし、職務給の導入にあたっては、社員にどのような影響が及ぶかなど、労使間でよく話し合うことが重要です。

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参考リンク

職務給(厚生労働省HP)