育成就労制度Q&Aが公表③
今回も公開された育成就労Q&Aを参照して、制度の概要についてみていくことにしましょう。今回は受け入れ機関についてです。
育成就労制度の創設に伴って、受入れ機関(育成就労実施者)の要件の改正点については、受入れ機関ごとの受入れ人数枠を含む育成・支援体制等の要件については、技能実習制度のものも引き継ぎつつ、以下のような要件を新たに設けることとされています(Q40のA)。
- 過去1年以内に、育成就労実施者又は監理支援機関の責めに帰すべき事由により育成就労外国人の行方不明者を発生させていないこと。
- 過去1年以内に、育成就労外国人に従事させる業務と同種の業務に従事していた労働者を離職させていないこと(自発的に離職した者等を除く。)。
- 労働、社会保険及び租税に関する法令を遵守していること。
- 送出機関等から、社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭、物品その他の財産上の利益の供与又は供応接待を受けることなどを行っていないこと。
- 育成就労外国人と雇用契約を締結するに当たり、労働条件等の待遇の説明を直接又はオンラインで行っていること。
- 受入れ対象分野別の協議会に加入していること。
また、育成就労制度では、育成就労責任者と同様に、育成就労指導員と生活相談員についても、過去3年以内の養成講習の受講が義務とされています(当分の間は、技能実習制度の養成講習により代替することを予定)(Q44のA)。
育成就労制度における受入れ人数枠については、、育成就労実施者の常勤職員数に応じた育成就労外国人の受入れ上限が設けられています。ただし、育成就労実施者が優良であれば受入れ人数枠の拡大が認められます。
また、技能実習制度における1号から3号までの区分廃止に伴い、1年目から3年目までの育成就労外国人の合計をもって受入れ人数枠を定めています。そのため、例えば同一の事業年度に受入れ人数枠の上限まで育成就労外国人を受け入れることも可能です(Q41のA)。

また、新たに「指定区域」が設けられます。これは、育成就労外国人が地方から大都市圏に流出すること等により、大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することとならないよう地方に対する配慮として、告示で定められた地域です。当該配慮によって、指定区域にある優良な育成就労実施者が優良な監理支援機関の監理支援を受ける場合、受入れ人数枠が拡大されます。告示によって、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県以外の道県と、この8都府県のうちの一部の地域を指定区域として地方とすることとされています(Q42のA)。なお、指定区域にあるかどうかは、育成就労実施者の本店所在地によって判断されます(Q43のA)。
ところで、入管法等一部改正法の施行日である令和9年4月1日 の時点で既に来日している技能実習生や、令和9年3月31日までに技能実習計画の認定の申請がなされ、施行日から起算して3か月を経過するまで(令和9年6月30日まで)に技能実習を開始する技能実習生については、原則として引き続き認定計画に基づいて技能実習を続けることができます。このうち、令和9年4月1日時点で技能実習を行っている1号技能実習生は、施行後も2号技能実習に移行することが可能です。また、令和9年4月1日時点で技能実習を行っている2号技能実習生のうち、2号技能実習を1年以上行っている者は、施行後も3号技能実習に移行することが可能とされています(Q47のA)。



