通勤手当の非課税限度額の改正②
前回に引き続き令和8年度税制改正による通勤手当の非課税限度額の改正に関するQ&Aについてみていきますが、前回概要を説明したので、今回はもう少し細かい内容についてみていきましょう。
今回の改正で1か月当たりの非課税限度額が、その通勤距離の区分に応じた非課税限度額に1か月当たりのその駐車場等の料金相当額(上限 5,000 円)を加算した金額となりましたが、この「1か月当たりの駐車場等の料金相当額」とは、どのように考えればよいのでしょうか。
Q&Aでは、次の①から④までに掲げる場合の区分に応じて、それぞれ金額が定められています(2以上の駐車場等を利用する場合は、それぞれの駐車場等の料金に係る次の金額の合計額)。
まず、①駐車場等の料金が月単位で定められている場合は、その料金の額となります。ただし、1月を超える期間で1月の整数倍の期間を単位として料金が定められている場合は、その料金の額をその整数倍の倍数で除して計算した金額となります。
また、②駐車場等の料金が年単位で定められている場合は、その料金の額を 12(1年を超える期間で1年、2年、3年と1の整数倍の期間を単位として料金が定められている場合は、12 にその整数倍の倍数を乗じた数)で除して計算した金額となります。
③駐車場等の料金が利用の都度負担するものとして定められている場合については、ⓐその人が通勤のための利用の都度負担した料金の額の1か月間の合計額、または、ⓑ通勤のための利用1回に負担すべき料金の額に、1か月当たりのその人が通勤のためにその駐車場等を利用した回数を乗じて計算した金額、ⓒⓐ・ⓑのほか、その人が通勤のための利用の都度負担する料金の額の1か月間の合計額に相当する金額として合理的な方法により計算した金額のいずれかとされています。
なお、駐車場等の料金に消費税及び地方消費税の額が含まれている場合には、その消費税及び地方消費税の額を含めた金額となります。
④上記①~③の場合以外の場合は、年間料金相当額(その駐車場等の料金の額に 365 を乗じてこれをその料金の算定の基礎となった期間に相当する日数で除して計算した金額その他の合理的な方法により計算した金額)を 12 で除して計算した金額となります。たとえば7日で5,880円と定められている場合には、年間利用料金額を5,880円÷7日×365日=306,600円とし、これを12で除した25,550円が「1か月あたりの駐車場等の料金相当額」となります。
次に、実務上の問題として、駐車場等の料金相当額の通勤手当を非課税として支給するに当たり、従業員の方から駐車場等の料金が記載された契約書や領収書等の書類の提示等を受ける必要があるかどうかについては、Q&A4-1で「法令上の義務はありません」としたうえで、「『1か月当たりの駐車場等の料金相当額』を算出する必要がありますので、従業員の方から『1か月当たりの駐車場等の料金相当額』の算出に当たり必要な金額が確認できる書類の提示等を受けるなどして、その金額を確認する必要はあります」とされています。この確認は、駐車場等の料金に変更があった場合には、従業員の申出を受けて、「1か月当たりの駐車場等の料金相当額」の算出に当たり必要な金額を確認する必要があります。



