今日の記事をざっくり言うと…

  • 平成28 年「賃金構造基本統計調査」の結果が公表
  • 女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性 =100)は過去最小の73.0 となっている
  • 正社員・正職員321,700 円(前年比0.2%増)、正社員・正職 員以外211,800 円(同3.3%増)と、非正規社員の賃金の上昇が大きくなっている

厚生労働省が平成28 年「賃金構造基本統計調査」の結果を取りまとめ、公表 しました。

「賃金構造基本統計調査」は、全国の主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を、雇用形態、就業形 態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにすることを目的として、毎年7月に実 施しています。

調査結果のポイントは次の通りです。

1.一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の賃金(月額)

  1. 男女計の賃金は 304,000 円(前年比 0.0%) 、男性では 335,200 円(同 0.0%)、女性では 244,600 円(同1.1%増)
    • 女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性 =100)は過去最小の73.0 となっている。
  2. 企業規模別にみると、男性は、大企業(常用労働者1,000 人以上) 384,800 円(前年比0.7%減)、 中企業(常用労働者100~999 人) 320,200 円(同0.0%) 、小企業(常用労働者10~99 人)290,900 円(同0.8%増)、女性は、大企業268,700 円(同0.1%増)、中企業242,300 円(同0.8%増)、 小企業219,100 円(同1.2%増)
  3. 雇用形態別にみると、男女計では、正社員・正職員321,700 円(前年比0.2%増)、正社員・正職 員以外211,800 円(同3.3%増)となっている。
    • 男女計の雇用形態間賃金格差(正社員・正職員=100) は65.8(前年63.9)となり、統計を取り始めた平成17 年の調査以来過去最小
  4. 短時間労働者の賃金(1時間当たり) は男女計1,075 円(前年比1.5%増)、男性1,134 円(同0.1%増)、女性1,054 円(同2.1%増)とな っており、いずれも過去最高となっている。

意外に思われる人も多いかもしれませんが、短時間労働者の賃金はすでに1,000円を超えています。同一労働同一賃金が耳目を集めるテーマとなっていることや人手不足の影響から、今後もこの傾向は続くものと思われます。

参考リンク

平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況(厚労省HP)

MORI社会保険労務士・行政書士事務所(千葉県千葉市)では、日々生じる従業員に関する問題やちょっとした労働法に関する疑問、他社事例について、気軽に電話やメールで相談できる「労務相談」業務の依頼を受託しています。もちろん労働時間全般に関するご相談、給与計算、労働・社会保険、就業規則、各種許認可業務等も対応します。

toiawase