厚生労働省が就活ハラスメント防止対策企業事例集を作成しました。

「就活ハラスメント」とは、「就職活動中やインターンシップ中の学生等に対するセクシュアルハラスメントやパワーハラスメント」のことを指します。令和2年度の厚生労働省の調査では、約4人に1人が就活ハラスメントの被害に遭っているという結果も出ています。

企業にとっても、社会的信用の低下やそれに伴う応募の減少、従業員の働く意欲の低下により生産性に悪影響が及ぶなど、様々なリスクが生じる重大な問題です。また、労働施策総合推進法及び男女雇用機会均等法に基づく指針には、就活ハラスメント防止措置が望ましい取組として明記されています。

本事例集では、10社の企業の就活ハラスメント防止対策としての具体的な取組の例を掲載しています。たとえば、積水化学工業の取り組みでは「応募者のエントリーシートに記載されている住所や電話番号、Eメールアドレスなどの個人情報の非開示」としました。同社では、「エントリーシートは、面接官がシステム上で閲覧できる仕組みになっています。そのシステムにおいて、面接官が応募者と連絡を取れる個人情報がすべて非開示にされました」。これにより、トラブルが発生した際に応募者に連絡をとるのにひと手間かかるようになったものの、就活ハラスメントのリスクと引き換えにできないとの考えから、この措置が継続されているとのことです。

このように、これから対策を始めようと考えている企業や、より踏み込んだ対策を講じようと考えている企業にとって活用できる内容となっています。

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参考リンク

就活ハラスメント防止対策企業事例集を作成しました(厚生労働省HP)