今日の記事、ざっくり言うと・・・
- 経済産業省が「企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン」を公表
- 本ガイドラインは、現在も経営リーダー人材の育成に取り組んでいる企業やこ れから取り組もうとしている企業におけるリファレンスとしての活用等の利用を想定したもの
- 本ガイドラインでは、経営リーダー人材育成のための基本的なプロセスとして、4 つのフェーズに整理している
経済産業省が「企業価値向上に向けた経営リーダー人材の戦略的育成についてのガイドライン」を公表しました。
本ガイドラインは、現在も経営リーダー人材の育成に取り組んでいる企業やこ れから取り組もうとしている企業におけるリファレンスとしての活用や、企業が、資本市 場をはじめ社内外のステークホルダーと対話する際の材料としての利用を想定したものです。
本ガイドラインは、有識者や企業実務家による議論、企業へのヒアリング、文献調査、アンケート調査の結果を踏まえ、経営リーダー人材育成のための基本的な プロセスとして、以下の 4 つのフェーズで構成されるものと整理されています。
- フェーズ 1. ビジョンや経営戦略を実現する上で重要なポストおよび要件の明確化
- フェーズ 2. 人材の把握・評価と経営リーダー人材育成候補者の選抜・確保
- フェーズ 3. 人材育成計画の策定・実施と育成環境の整備・支援
- フェーズ 4. 育成結果の評価と関連施策の再評価・見直し
経営リーダー人材の育成にあたっては、これらの各フェーズにおいて、経営層、取締役会、人材委員会、人事部門、事業部門等の関係者が相互に連携しながら、各々の果たすべ き役割を十分に果たした上で、PDCA サイクルを回し続けることが重要とされています。
また、その実行に向けた方策として、本ガイドラインでは、次の6つの「提言」が掲げられました。
- 経営者は経営リーダー人材の育成に本気でコミットする
- 人事部門は事業に貢献する「戦略的人材育成部門」へと進化する
- 社外取締役や投資家は経営リーダー人材の選抜・育成の方針(ポリシー)と進捗状況を徹底的にチェックする
- 経営リーダー人材の育成では、「部分最適」に陥らず「全体最適」を貫くととも に、現場での上司・リーダーによる次世代の経営リーダー人材育成の流れを再構築する
- 日本型雇用慣行の限界を超克する
- 個々人のキャリア自律を促す
先月のハーバードビジネスレビューでも人材育成が取り上げられていましたが、今後企業の人材育成は大きな関心になるでしょう。その方策にあたって、本ガイドラインは参考になると思われます。
参考リンク
経営人材育成に向けた研究会 報告書について(経済産業省HP)
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