• 厚生労働省が11月4日に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表
  • 相談ダイヤルには合計で501件の相談があり、「長時間労働・過重労働」に関するものが204件(40.7%)と一番多かった
  • 相談事例の中には実際の労働時間を記録したタイムカードと賃金を計算するためのタイムカードの2種類を使用し、使い分けているケースなどもあった
世界の労働基準監督署からVOL015:横須賀労働基準監督署

厚生労働省が11月4日に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表しました。

今回の無料電話相談「過重労働解消相談ダイヤル」には、合計で501件の相談があり、「長時間労働・過重労働」に関するものが204件(40.7%)と一番多く、次いで「賃金不払残業」が174件(34.7%)、「パワハラ」が69件(13.7%)という結果でした。

相談者の属性については、労働者本人からが313件(62.4%)と最も多いのは当然として、労働者の家族からも129件(25.7%)の相談が寄せられています。

また、主な事業場の業種としては製造業が68件(13.5%)と最も多く、保健衛生業が次いで65 件(12.9%)、商業が46件(9.1%)でした。

具体的な相談事例では、飲食店の店長(接客娯楽業)について、「休日がほとんどなく、朝4時頃に自宅を出て翌日の午前2時頃帰宅する生活である。月に1回から2回程度は休日であるが、自宅でずっと寝ており、疲れ切っている様子である」(30代、労働者の家族)というような過重労働のものや、「タイムカードで労働時間管理を行っているが、実際の労働時間を記録したタイムカードと賃金を計算するためのタイムカードの2種類を使用し、使い分けている。毎月の残業時間は月100時間を超えているが、賃金計算するためのタイムカードは実際の残業時間より低くなっているため、賃金不払残業となっている」(50代、労働者)などの悪質な事例も含まれています。

厚生労働省は、これらの相談のうち、労働基準関係法令上、問題があると認められる事案については、相談者の希望を確認した上で労働基準監督署に情報提供を行い、監督指導を実施するなど、必要な対応を行うとしています。

参考リンク

「『過重労働解消相談ダイヤル』の相談結果を公表します」(厚生労働省HP)

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