東京都が「カスタマー・ハラスメント防止のための各団体共通マニュアル」を公開しました。
東京都カスタマー・ハラスメント防止条例14条では、事業者の措置として、「カスタマー・ハラスメント防止のための手引の作成その他の措置を講ずるよう努めなければならない」と定めており、さらにカスタマー・ハラスメントの防止指針(ガイドライン)では、「各業界団体は事業者にとってよりどころとなるようなマニュアルをあらかじめ作成しておくことが望ましい。」と示しています。
今回公開された「各団体共通マニュアル」は、条例及び指針に基づき、各業界団体においてマニュアルを作成する場合の共通事項や作成のポイントをまとめたものです。
「各団体共通マニュアル」は、各業界団体が定める「業界マニュアル」に盛り込むべき共通事項とともに、策定上のポイントを提示するものです。各業界団体においては、「各団体共通マニュアル」を参考としつつ、業界特有の課題を踏まえた会員企業向けの「業界マニュアル」を定めることが推奨されています。業界ごとの特徴的な迷惑行為や対応方針を示すことで、会員企業に自主的なマニュアルづくりを促すことが期待されています。
本マニュアルは97ページに及ぶもので、以下のような構成になっています。
- 総論
- マニュアルの目的
- カスタマー・ハラスメントの定義
- カスタマー・ハラスメントに対する基本方針
- 業界特有の事情・背景
- 業界で見られる迷惑行為○ 会員企業が取り組むべき事項
- 未然防止
- 顧客対応の考え方
- クレームへの初期対応
- 相談体制の整備
- 教育・研修の実施
- 発生時の対応
- カスタマー・ハラスメントの判断
- 顧客対応の中止
- 警察との連携
- カスタマー・ハラスメント対応フロー
- 場面別の対応方針
- 発生後の対応
- 就業者のケア
- 再発防止に向けた取組
- 顧客等の出入禁止
- 企業間取引
- 取引先へのカスタマー・ハラスメントの未然防止
- 企業間取引におけるカスタマー・ハラスメント発生時の対応
- 参考
- 各種相談窓口
- 関係法令・判例・裁判例
- カスタマー・ハラスメント対策チェックシート
マニュアルでは、以下の陽太対応フローの例示などもあり、自社でのマニュアル作りにも参考になるものと思われます。


参考リンク
カスタマー・ハラスメント防止のための各団体共通マニュアル (東京都HP)