R8障害福祉サービス処遇改善加算の概要
令和8年度障害福祉サービス等処遇改善計画書及び令和7年度分障害福祉サービス等処遇改善実績報告書の新たな様式及び提出方法が、千葉県庁公式ホームページに掲載されました。
そこで今回は厚労省が発出した「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」を参照して、その要点を見ていくことにしましょう。
令和8年度障害福祉サービス等報酬改定においては、障害福祉分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和9年度障害福祉サービス等報酬改定を待たずに期中改定を実施し、福祉・介護職員等処遇改善加算の対象の障害福祉従事者への拡大や、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの加算区分の創設されまに加え、これまで処遇改善加算の対象外であった、計画相談支援、障害児相談支援及び地域相談支援に福祉・介護職員等処遇改善加算を創設することとされました。
こうした状況を踏まえ、福祉・介護職員のみならず、障害福祉従事者を対象に、幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置を実施するとともに、生産性向上や協働化に取り組む事業者の福祉・介護職員を対象に、月0.3万円(1.0%)の上乗せ措置が実施されることとされました。これは、定期昇給0.6万円を含め、合計で、福祉・介護職員について最大月1.9万円(6.3%)の賃上げが実現する措置とされています。

また、障害福祉サービス施設・事業所の申請事務負担軽減の観点から、処遇改善加算の算定に当たっては、生産性向上や協働化に取り組む事業者や新たに処遇改善加算の対象となる事業者への配慮措置を講じることとされました。
処遇改善加算を受けるためには、障害福祉サービス事業者等は、処遇改善加算の算定額に相当する福祉・介護職員その他の職員の賃金の改善を実施しなければならないとされています。その際、賃金改善は、基本給、手当、賞与等のうち対象とする項目を特定した上で行うものとされました。この場合、特別事情届出書の届出を行う場合を除き、特定した項目を含め、賃金水準(賃金の高さの水準)を低下させてはならないとされています。また、基本給による賃金改善が望ましいとされています。
令和8年度に、令和7年度と比較して増加した加算額(処遇改善加算の新規算定や上位区分への移行により増加した加算額に加え、令和8年度障害福祉サービス等報酬改定による加算率の引上げにより増加した加算額をいう。)について、障害福祉サービス事業者等は、新たに増加した処遇改善加算の算定額に相当する福祉・介護職員その他の職員の賃金改善を新規に実施しなければならないとされています。これは、独自の賃金改善を含む過去の賃金改善の実績に関わらず実施する必要があります。
新規に実施する賃金改善は、ベースアップ(賃金表の改訂により基本給等の額を変更し、賃金水準を一律に引き上げること)により行うことが基本となります。ただし、ベースアップのみにより当該賃金改善を行うことができない場合には、必要に応じて、その他の手当、一時金等を組み合わせて実施しても差し支えないとされています。
処遇改善加算を用いて行う賃金改善における職種間の賃金配分については、福祉・介護職員、特に経験・技能のある福祉・介護職員の処遇改善が重要であることに留意しつつ、障害福祉サービス事業者等の判断により、障害福祉サービス等事業所内で柔軟な配分が認められています
ここでいう「福祉・介護職員」とは、次のいずれかの職種です。
- ホームヘルパー、生活支援員、児童指導員、保育士、世話人、職業指導員、地域移行支援員、就労支援員、就労定着支援員、就労選択支援員、地域生活支援員、訪問支援員、夜間支援従事者、共生型障害福祉サービス等事業所及び特定基準該当障害福祉サービス等事業所に従事する介護職
- 上記の他、各障害福祉サービス等の人員基準において置くべきこととされていないが、福祉・介護職員と同様に、利用者への直接的な支援を行うこととされ、その配置を報酬上の加算として評価されている以下の職員については対象に含めて差し支えない
- 就労継続支援A型の「賃金向上達成指導員」(賃金向上達成指導員配置加算)
- 就労継続支援B型の「目標工賃達成指導員」(目標工賃達成指導員配置加算)
- 児童発達支援・放課後等デイサービスの「指導員等」(児童指導員等加配加算におけるその他の従業者)
また、「経験・技能のある福祉・介護職員」とは、介護福祉士等であって、経験・技能を有する福祉・介護職員と認められる者をいい、具体的には、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士または保育士のいずれかの資格を有するとともに、所属する法人等における勤続年数10年以上の福祉・介護職員を基本としつつ、他の法人における経験や、当該職員の業務や技能等を踏まえ、各障害福祉サービス事業者等の裁量で設定することとされています。
なお、一部の職員に加算を原資とする賃金改善を集中させることや、同一法人内の一部の障害福祉サービス等事業所のみに賃金改善を集中させることなど、職務の内容や勤務の実態に見合わない著しく偏った配分は行わないこととされています。



