スーパー向けカスハラマニュアルが公開
厚生労働省が業種別カスタマーハラスメント対策企業マニュアル (スーパーマーケット業編)等を公開しました。
厚生労働省は、顧客等からの著しい迷惑行為(いわゆるカスタマーハラスメント)の対策の一環として、カスタマーハラスメント対策に関心を持つ業界団体等が業界内の実態を踏まえ、業界共通の対応方針等を策定・発信するまでの取組支援をモデル事業として実施しています。
今回公開されたのは、「業種別カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(スーパーマーケット業編)」及び周知啓発ポスター、研修動画です。
マニュアルには、本事業の一環で実施したスーパーマーケット業界におけるカスタマーハラスメントの実態調査や業界企業へのヒアリングを踏まえ、カスタマーハラスメントに対する業界団体等の傘下の企業の共通の方針や、企業が取り組むべき対策を具体的に記載しています。また、店舗等に掲示する周知用ポスターの他、マニュアルの内容及びカスタマーハラスメントに対応するための取組方法等を解説した研修動画も閲覧することができます。
スーパーマーケット業界は接客する機会が多く、カスタマーハラスメントに遭う機会も他業界に比べて多いことが予想されます。実際、過去3年間に従業員からカスタマーハラスメントに関する相談があったと回答した企業の割合は76.2%という結果となりました。
一方、カスタマーハラスメントに対して、行為者(顧客)への対応および被害者(自社従業員)への対応の両面で「しっかり対応できていると思う」と回答する企業の割合は5.9%、「まあ対応できていると思う」は59.4%という結果であり、十分ではないながら何等かの対応をしている企業が多いことがわかりました。
では、対策が進まない理由はどこにあるのでしょうか。カスタマーハラスメントに対して取組を行っていない理由として、「必要性は感じているがどのように取組を進めればいいかわからないため」と回答した企業の割合(41.7%)が高いという結果がでています。そして、取組を進める上での課題として、「迷惑行為と正当なクレームや要求とを区別する明確な判断基準を設けることが難しい」と回答した企業の割合(77.2%)が最も高いという結果が出ています。
カスタマーハラスメントへの対応を誤れば顧客を失うだけでなくSNSで炎上するリスクもあることから、現場ではカスタマーハラスメントかどうかの判断が難しいと考えられているようです。
この点については、典型的な事例の収集が判断の一助になると考えられます。厚生労働省の調査によれば、過去3年間に従業員が受けたカスタマーハラスメントに関する相談のうち、カスタマーハラスメントに該当すると判断した事案の内容には以下のようなものがあります。

また、マニュアルでは、ヒアリングを通して、実際に企業が受けたカスタマーハラスメントに該当すると考えられる行為の事例もカテゴリー別に掲載されています。
そして、マニュアルでは、これらのスーパーマーケット業界において特によく見られる行為について、スーパーマーケット業の業界団体や労働組合と対応方法を検討し、対応例も掲載されていますので参考にしてください。



