働き方改革推進助成金(勤務間インターバルコース)Q&A⑤~賃上げ加算~

今回は、働き方改革推進助成金の「賃上げ加算」についてみてみましょう。

本助成金では、賃金額の引上げを成果目標に加えた場合の加算額は、指定した労働者の賃金引上げ数の合計に応じて、次の表のとおり、上記上限額が加算されます。なお、引き上げ人数は30人を上限となります。(賃上げ額そのものを助成するものではありません。)

「賃上げ加算」を成果目標として選択する場合は、交付申請において賃金を引き上げる労働者を指定
するとともに、賃金額の引上げ率3%以上、5%以上又は7%以上のいずれかを選択するものとなります。その上で、交付申請後から事業実施予定期間の終了日までに、下記1および2を実施する必要があります。

  1. 就業規則または労働協約その他これに準ずるものを作成・変更し、必要な手続きを経て施行されていること
  2. 引上げ後の賃金を1月以上支払うこと

指定した労働者の賃金の引上げ数の合計と引き上げた率に応じて、表3の加算額が、助成上限額に加算されます。

なお、助成金の支給を受けた事業主は、就業規則により賃金額を改定した後6月分の賃金を労働者に支給した日までの交付に必要な行為の実施状況について、「働き方改革推進支援助成金賃金支払状況報告書」を、就業規則により賃金額を改定した後6月分の賃金を労働者に支給した日から起算して 30 日以内に、労働局長に提出しなければならないとされています。

【賃金引上げの成果目標に係る就業規則の規定例】
賃金引上げの成果目標を設定する場合は、就業規則を新たに作成、変更する必要がありますが、これについては、例えば賃金テーブルの改定(ベースアップ)や手当を新設するなどの方法が考えられます。新規に規程を設ける場合の記載例は以下のとおりです。
(規定例1:臨時昇給させる場合)
第○条 ○○部署に所属する労働者(又は勤務成績その他が良好な労働者(例えば、人事考課の評点が
A以上の労働者等))について、基本給、○○手当を含めた賃金総額について、3%(5%)引上げを行う。
附則 この規程は令和○年○月○日から施行する。
(規定例2:最低賃金額を引き上げる場合)
第○条 当社における最も低い賃金額は、時間給又は時間換算額○○円とする。但し、最低賃金法(昭
和34年法律第137号)第7条に基づく最低賃金の減額特例許可を受けた者を除く。
附則 この規程は令和○年○月○日から施行する。

では、以下では質疑応答のうち重要なものをみていくことにしましょう。

Ⅱ-⑤-1 ①最低賃金の改定時期に引き上げても良いか。
②会社の定期昇給の時期に引き上げても良いか。
③固定給の引き上げでなく、手当の引き上げ(又は新設)によるものでも良いのか。
A ①、②、③ともに事業実施期間中に就業規則または労働協約その他これに準ずるものの作成、変更
を行い、必要な手続きを経て施行されていれば問題ない。

働き方改革推進助成金を最低賃金の改定のタイミングで使用することも可能です。また手当の引上げ・新設によることも可能とされています。

Ⅱ-⑤-6 例えば、交付申請時点における賃金額 1,041 円を、10 月1日に1,073 円(3%以上アップ)とする予定であるが、10 月6日以降は県の最低賃金が 1,072 円となることが決定されていたとしても、3%以上の賃金引上げと認めることができるか。また、賃金引上げ予定日が 10 月15 日(最低賃金発行日以降)の場合でも 1,073 円の引上げでよいか。
A 賃金アップ率については、交付申請時点における賃金額と引き上げ後の賃金額を比較すればよい。本件の場合、交付申請時点の賃金は時給 1,041 円であり、引上げ日以降は 1,073 円であるので、3%以上の賃金引上げと認めることができる。賃金引上げ予定日が最低賃金発行日以降の場合は、申請事業主としては、まず、当該発行日以前に賃金額を 1,041 円から 1,072 円以上に一旦引き上げる必要があるが、賃金アップ率については交付申請時点における賃金額と引上げ後の賃金額を比較すればよいので、賃金引上げ予定日(10 月15 日)に1円の引き上げを追加して行い 1,073 円とすれば、3%以上の賃金引上げと認めることができる。(下線は筆者)

賃上げ予定日と最低賃金発効日の前後関係に関する設問です。最低賃金を遵守しなければなりませんが、一旦最低賃金以上に引き上げたうえで昇給を行うことも可能とされています。

Ⅱ-⑤-7 ①5%以上の賃金引上げを成果目標としていたが、実際の賃金引上げ幅が5%を下回っていた場合、3%以上の賃金引上げの成果目標を達成したものとして支給額を決定できるか。
②賃金引上げ対象労働者が交付申請時に指定していた人数よりも少ない人数となった場合、実際に引き上げた人数に応じて支給額を決定できるか。
A ①賃上げ目標として、5%以上を目標として定めたが、結果として5%には達しなかったが3%以上となった場合は、賃金引上げの成果目標を3%以上というランクで達成したと認めることができる。
②交付申請時に指定した賃金引上げ対象労働者の範囲内であれば、実際に引き上げた人数に応じて支給額を決定できる。

交付申請の目標通りの賃金引上げができなかった場合でも、他の成果目標に該当すれば、そのランクで達成したと認められます。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)(厚生労働省HP)

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