改正育児介護休業規定例の詳細版が公開

厚生労働省が令和7年4月1日から段階的に施行される改正育児介護休業法に対応した「育児・介護休業等に関する規則の規定例」を公開しました。

今回の改正では、「介護離職防止のための雇用環境整備、個別周知・意向確認等の措置」および「柔軟な働き方を実現するための措置の個別周知・意向確認」を導入することが義務付けられました。この部分については、すでに公開されている「育児・介護休業等に関する規則の規定例[簡易版]」では規定されておらず、就業規則の絶対的必要記載事項でもないため、規定は義務ではないと解されますが、制度の周知等を図るうえで規定化しておくことも有用です。

第N条(円滑な取得及び職場復帰、制度利用支援)

  1. 会社は、従業員から本人又は配偶者が妊娠・出産等したこと又は本人が対象家族を介護していることの申出があった場合は、当該従業員に対して、円滑な休業取得及び職場復帰並びに制度利用を支援するために、以下第一号及び第二号の措置を実施する。また、育児休業、出生時育児休業、介護休業及び介護両立支援制度等の申出が円滑に行われるようにするため、第三号の措置を実施する。
  2. 会社は、従業員の子が1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日までの間に、第16条から第18条の制度及び第20条に規定する措置等(措置の内容及び申出先)の周知及び制度利用の意向確認を実施する。
  3. 会社は、従業員から本人又は配偶者が妊娠・出産等したことの申出があったとき、また、会社は、従業員の子が1 歳11か月に達する日の翌々日から2 歳11か月に達する日の翌日までの間に、当該従業員に対して、仕事と育児の両立の支障となる個別の事情の改善に資する事項(勤務時間帯、勤務地、育児両立支援制度等の利用期間など)に関する意向の聴取を実施する。
  4. 会社は、従業員が40歳に達する日の属する年度において、当該従業員に対して、介護休業に関する制度等(介護休業、その他の両立支援制度、介護休業等の申出先、介護休業給付に関すること)について情報提供を実施する。

事業主は、本人又は配偶者の妊娠・出産等の申出があったときは、育児休業および出生時育児休業に関する制度等を個別に周知し、育児休業および出生時育児休業の取得意向を確認する義務があります。また、令和7年4月1日からは、従業員から対象家族の介護に直面した旨の申出があったときは、介護休業及び介護両立支援制度等について個別に周知し、介護休業の取得及び介護両立支援制度等の利用の意向を確認することが、事業主の義務となります。上記の条項はこれを規定にしたものです。

規定例のうち、第1項第1号は、改正後の育児介護休業法第21条第1項および第4項の措置義務および第21条の2の努力義務に関する内容です。努力義務にあたるのは「育児・介護休業中及び休業後の待遇や労働条件」の部分です。

また、第3号は、法第22条第1項、第2項および第4項の措置義務を規定する場合の例です。講じる措置は、①育児・介護休業(出生時育児休業含む)および介護両立支援制度等(以下この項において「育児・介護休業等」という。)に係る研修の実施、②育児・介護休業等に関する相談体制の整備、③自社の従業員の育児・介護休業等の取得事例の収集および事例の提供、④育児・介護休業等の制度および利用促進に関する方針の周知の中から1つ以上を実施します。規定例は①を選択していますが、実際には②を措置する企業が多いのではないかと思われます。

第2項は、令和7年10月1日から、柔軟な働き方を実現するための措置として自社で講じた制度等を個別に周知し、制度利用の意向を確認することが、事業主の義務となることに対応した規定でます。

第3項は、令和7年10月1日から、本人又は配偶者の妊娠・出産等の申出があったときや、労働者の子が3歳になるまでの適切な時期(従業員の子が1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日までの間)に、仕事と育児の両立に関する個別の意向を聴取することが、事業主の義務となることに対応した規定です。

第4項は、労働者が介護に直面する前の早い段階で、介護休業に関する制度、介護両立支援制度等について情報提供をすることが、事業主の義務となることに対応した規定です。 なお、情報提供の時期は、①労働者が40歳に達した日の属する年度、②労働者が40歳に達した翌日から起算して1年間のいずれかとする必要があるとされています。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

育児・介護休業等に関する規則の規定例(厚生労働省HP)

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