70歳高年齢者就業確保措置実施済みは3割超

厚生労働省が、令和7年「高年齢者雇用状況等報告」(6月1日現在)の集計結果を公表しました。

高年齢者雇用安定法では、事業主が雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用の確保を目的として、「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じることを、事業主に義務付けています。また、70歳までの就業機会の確保を目的として、「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」という雇用による措置や、「業務委託契約を締結する制度の導入」、「社会貢献事業に従事できる制度の導入」という雇用以外の措置(創業支援等措置)を講じ、70歳までの就業機会を確保すること(高年齢者就業確保措置)を、事業主の努力義務としています。

今回の集計結果は、常時雇用する労働者が21人以上の企業237,739社からの報告に基づき、このような高年齢者の雇用等に関する措置について、令和7年6月1日時点での企業における実施状況等をまとめたものです。

まず、65歳までの高年齢者雇用確保措置の実施状況についてみると、高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業(237,457社)は、報告した企業全体の99.9%[変動なし]でした。高年齢者雇用確保措置については、ほぼすべての企業にいきわたったものとみてよいでしょう。
雇用確保措置を実施済みの企業について、その措置内容別に見ると、定年制の廃止(9,367社)は3.9%[変動なし]、定年の引上げ(73,585社)は31.0%[2.3ポイント増加]、継続雇用制度の導入(154,505社)は65.1%[2.3ポイント減少]でした。高年齢者雇用確保措置は引き続き継続雇用制度による企業が6割以上を占めていますが、徐々に定年の引上げを実施する企業も増加しつつあるようです。

次に、70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業(82,748社)は、報告した企業全体の34.8%[2.9ポイント増加]で、中小企業では35.2%[2.8ポイント増加]、大企業では29.5%[4.0ポイント増加]でした。中小企業の方が高年齢者就業確保措置の実施率が高いのは、大企業より人手不足が深刻だからだと思われます。
就業確保措置を実施済みの企業の(82,748社)について措置内容別に見ると、報告した企業全体のうち、定年制の廃止(9,367社)は3.9%[変動なし]、定年の引上げ(6,037社)は2.5%[0.1ポイント増加]、継続雇用制度の導入(67,212社)は28.3%[2.7ポイント増加]、創業支援等措置注3の導入(132社)は0.1%[変動なし]でした。措置内容をみると、就業確保措置でも継続雇用制度の導入から広がっていることがわかります。

最後に、報告した企業における定年制の状況について、定年年齢別に見ると次のとおりでした。

  • 定年制を廃止している企業(9,367社)は3.9%[変動なし]
  • 定年を60歳とする企業(147,864社)は62.2%[2.2ポイント減少]
  • 定年を61~64歳とする企業(6,923社)は2.9%[変動なし]
  • 定年を65歳とする企業(64,765社)は27.2%[2.0ポイント増加]
  • 定年を66~69歳とする企業(2,783社)は1.2%[0.1ポイント増加]
  • 定年を70歳以上とする企業(6,037社)は2.5%[0.1ポイント増加]

このように60歳定年が6割以上を占めている一方で、65歳定年が徐々に増加していることがわかります。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

令和7年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します(厚生労働省HP)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です