トラック適正化二法の概要
トラック運転手の処遇改善やトラック運送業界の健全化の推進を目的とした「トラック適正化二法︎」が令和7年6月11日に公布され、順次施行されています。このうち下記事項が、令和8年4月1日より施行することとされています。
- 違法な白トラの利用に係る荷主等への規制
- 荷主等が、白ナンバーのトラックで有償貨物運送を行う者(以下「違法な白トラ事業者」という。)に運送委託を行った場合に、新たに処罰の対象となります。
- 荷主等が、違法な白トラ事業者に運送を委託している等の疑いがある場合には、国土交通大臣から当該荷主等に要請等を行うことができます。
- 委託次数の制限
- 貨物自動車運送事業者及び貨物利用運送事業者に対して、再委託の回数を2回以内までとする努力義務が課されます。
- 貨物利用運送事業者への書面交付義務等の準用
- 現行では貨物自動車運送事業者にのみ課されている運送契約締結時の書面交付義務等の規定が、貨物利用運送事業者にも新たに課されます。
このうち、3については、令和7年4月の改正トラック法の施行により、元請として荷主から運送委託を受けた貨物利用運送事業者にも、書面交付義務や実運送体制管理簿の作成義務が課されています。
まず、トラック運送事業者の運送役務や付帯業務の内容とその対価等を明確にするため、荷主から運送委託を受けてトラックを利用する元請の「貨物利用運送事業者」においても、書面交付義務が新たに課されます。具体的には以下の通りです。
- 運送契約締結時に、以下の事項について記載した書面交付が義務付けられます。
- 真荷主とトラック事業者が運送契約を締結するときは、相互の書面交付(法第12条)
- トラック事業者等が利用運送を行うときは、委託先への書面交付(法第24条)
- 交付した書面については、その写しを一年間保存すること
ここで、「真荷主」とは、「真荷主」とは、①自らの事業に関して、②貨物自動車運送事業者との間で運送契約を締結して貨物の運送を委託する者であって、③貨物自動車運送事業者以外のものをいいます。

書面交付の記載事項は以下の通りです。なお、書面ではなくメール等の電磁的方法でも可能とされており、さらに基本契約書が交わされている場合、その基本契約書に記載されている内容については省略可とされています。
- 運送役務の内容・対価
- 運送契約に荷役作業・附帯業務等が含まれる場合には、その内容・対価
- その他の特別に生ずる費用に係る料金(例:有料道路利用料、燃料サーチャージなど)
- 運送契約の当事者の氏名・名称及び住所
- 運賃・料金の支け払方法
- 書面の交付年月日
また、健全化措置として、前年度の利用運送量(貨物自動車運送事業法に基づくものに限る。)が100万トン以上の事業者に対し、健全化措置に関する運送利用管理規程の作成・運送利用管理者の選任および国土交通大臣への届けを義務付るとしています。このうち「100万トン以上」かどうかについては、毎年提出している事業実績報告書の「輸送トン数(利用運送)・ 全国計」の欄で判断されます。
さらに、元請事業者に対し、以下の事項について記載した実運送体制管理簿の作成が義務付けられます。ただし、作成の対象となる貨物の重量は1.5トン以上で、元請事業者が真荷主から貨物の運送を引き受ける際に、元請事業者から実運送事業者に至る
までの一連の委託関係が明らかとなっている場合、運送ごとの作成は不要(一度作ればよい)とされています。

