小規模事業場向けストレスチェック実施マニュアル素案を読む②
2ではストレスチェック制度の実施体制の解説です。ストレスチェック制度では、次のような役割分担が想定されています。
- 実務担当者・・・事業場におけるストレスチェック制度の実施計画の策定、委託先の外部機関との連絡調整、実施の管理等の実務を担当します。
- 労働者の健康情報を取り扱わないため、人事に対して直接の権限を持つ監督的地位にある者を指名することも可能です。
- 実施者・・・調査票の選定、高ストレス者の評価方法の決定、ストレスチェック結果に基づき医師の面接指導の要否の判断等に関与します。実施者は、委託先の外部機関の医師、保健師、一定の研修を受けた歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師の中から選任する必要があります。
- 実施事務従事者・・・実施者の指示により、ストレスチェックの実施の事務(個人の調査票の回収・データ入力、個人結果の記録の保存、医師の面接指導の申出勧奨等)に携わります。
- ストレスチェックの実施の事務は、労働者の健康情報を取り扱う事務であり、実施者及び実施事務従事者には守秘義務が課せられます
2-1 実務担当者の選任
事業者は、委託先の外部機関に依頼して実施者等を選定します。また、事業場において実務担当者を指名します。なお、労働者数 50 人未満の事業場においては、原則として、労働者のプライバシー保護の観点から、ストレスチェックの実施を外部機関に委託することが推奨されます。マニュアル(素案)では、外部委託する場合の実施体制のイメージを以下の通り示しています。

2-2 ストレスチェックの委託先の選定・契約
事業者は、ストレスチェックの委託先の選定に当たっては、事前に外部機関から「サービス内容事前説明書」を作成・提出してもらい、その内容を確認します。なお、料金体系については、「実施者及び実施事務に従事する内部スタッフ(実施体制)+実施事務経費+システム提供+データ保管といった実施に不可分の費用は、原則加味されていることが標準であると考えられることから、これらの費用がオプション(別料金)とされている場合には、その料金設定について外部機関から十分な説明を受ける必要があ」るとされています。
事業者は、外部機関の提案内容をもとに、①ストレスチェック、集団分析を当該外部機関に委託するのか、②面接指導については、地産保を利用するのか外部機関のオプションサービスを利用するのかを決定します。
2-3 医師の面接指導の依頼先の選定
ストレスチェックの委託先の選定・契約に当たっては、面接指導の依頼先について、地産保の利用か、委託先のオプションサービスの利用か、あらかじめ決めておきます
2-4 実施時期及び対象者の決定
事業者は、ストレスチェックの実施時期(1年ごとに1回)、対象者を決定します。 なお、ストレスチェックは集団分析を行うことから、少なくとも集計・分析の単位となる集団について同時期に行うことが望まれます。
2-5 調査票及び高ストレス者の選定方法の決定
事業者は、ストレスチェックの調査票および高ストレス者の選定方法について、実施者の提案等を踏まえ決定します。調査票としては、「職業性ストレス簡易調査票」(57 項目)を利用することが推奨されていますが、これを簡略化した調査票の例(23 項目。簡略版。)もあります。ただし、後者は、集団分析が詳細にできないことに留意が必要です。なお、高ストレス者の選定方法については、「職業性ストレス簡易調査票」を使用する場合は、厚生労働省が示す基準・方法によることが適当とされています。
なお、面接指導対象者は、高ストレス者の選定結果を踏まえて、実施者(委託先)が選
定することになります。



