同一労働同一賃金ガイドライン見直し案⑤

派遣労働者のうち「派遣先均等・均衡方式」のものについては、直接雇用と同様の定めが適用されますが、以下のものは、派遣先均等・均衡方式の有期雇用派遣労働者について、派遣就業期間終了後であっても、短時間・有期雇用労働法に基づき派遣元事業主の雇用する通常の労働者との不合理と認められる相違の解消等が求められることを明確化したものです。
(4) 病気休職(療養への専念を目的として付与する病気休暇を含む。以下この(4)において同じ。)
派遣元事業主は、派遣労働者(期間の定めのある労働者派遣に係る派遣労働者である場合を除く。)には、派遣先に雇用される通常の労働者と同一の病気休職の取得を認めなければならない。また、期間の定めのある労働者派遣に係る派遣労働者にも、当該派遣先における派遣就業が終了するまでの期間を踏まえて、病気休職の取得を認めなければならない。さらに、派遣先に雇用される通常の労働者に病気休職期間に係る給与の保障が行われている場合には、労働者派遣契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる派遣労働者にも、派遣先に雇用される通常の労働者と同一の給与の保障を行わなければならない。
(問題とならない例)
派遣元事業主であるB社においては、当該派遣先における派遣就業期間が1年である派遣労働者であるYについて、病気休職の期間は当該派遣就業の期間が終了する日までとしている。
(問題となる例)
派遣先であるA社においては、通常の労働者であるXに対しては、病気休職期間に係る給与の保障を行っているが、派遣元事業主であるB社においては、A社に派遣されている派遣労働者であって、労働派遣契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれるYに対しては、病気休職期間に係る給与の保障を行っていない。
(注)
短時間労働者(有期雇用労働者である場合を除く。)である派遣労働者についても、短時間・有期雇用労働法の適用を受けるものであり、派遣就業期間の終了後も、派遣元事業主の雇用する通常の労働者と同一の病気休職の取得を認めなければならない。また、有期雇用労働者である派遣労働者についても、短時間・有期雇用労働法の適用を受けるものであり、派遣就業期間の終了後も、労働契約が終了するまでの期間を踏まえて、派遣元事業主の雇用する通常の労働者と同一の病気休職の取得を認めなければならない。さらに、派遣元事業主の雇用する通常の労働者に病気休職期間に係る給与の保障を行う場合には、労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる短時間・有期雇用労働者である派遣労働者にも、派遣元事業主の雇用する通常の労働者と同一の給与の保障を行わなければならない
日本版「同一労働同一賃金」が適用されない所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者等について、今回のガイドライン案では追記されました。
第6 所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者等
所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者等所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者については、短時間・有期雇用労働法第2条第3項に規定する短時間・有期雇用労働者に該当しないが、次に掲げる事項に留意する必要がある。
1 労働契約法第3条第2項の規定により、労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとされていること。
2 均衡の考慮に当たっては、この指針の趣旨が考慮されるべきであること。
3 有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換後の労働条件の決定に当たっては、当該転換に係る有期雇用労働者と通常の労働者との間の不合理と認められる待遇の相違の有無についてあらかじめ点検し、そのような待遇の相違がある場合には、確実に解消することが求められる
こと。
4 有期労働契約の締結、更新、雇止め等に関する基準・・・第5条の規定により、使用者は、労働基準法・・・第 15 条第1項の規定により、労働者に対して労働基準法施行規則・・・第5条第5項に規定する事項を明示する場合においては、当該事項(同条第1項各号に掲げるものを除く。)に関する定めをするに当たって労働契約法第3条第2項の規定の趣旨を踏まえて就業の実態に応じて均衡を考慮した事項について、当該労働者に説明するよう努めなければならないこととされていること。
なお、均衡の考慮に当たってこの指針の趣旨が考慮されるべきであること等については、勤務地限定正社員・・・、職務限定正社員・・・及び短時間正社員・・・についても同様である。
この部分では平成 30 年法改正前の短時間労働法に基づく指針において、所定労働時間が通常の労働者と同一の有期契約労働者について、同法の趣旨が考慮されるべきである旨の記載があり、無期雇用フルタイム労働者及びいわゆる「多様な正社員」について、同旨の記載を追記したものとされています。



