労使委員会の決議に関する通達

世界の労働基準監督署からVOL021:足利労働基準監督署

企画業務型裁量労働制を導入しようとする場合、労使委員会を設置したうえで、労使委員会で決議を行う必要があります。そこで、今回は、新たに発出された通達をもとに、今年4月の改正点などをまじえながら、労使委員会の決議に関する新たな留意点などついて取り上げます。

企画裁量制を導入する場合、次の事項について委員の5分の4以上の多数による決議を行わなければなりません。

  1. 制度の対象とする業務
  2. 対象労働者の範囲
  3. 1 日の労働時間としてみなす時間(みなし労働時間)
  4. 対象労働者の労働時間の状況に応じて実施する健康・福祉確保措置の具体的内容
  5. 対象労働者からの苦情処理のために実施する措置の具体的内容
  6. 制度の適用に当たって労働者本人の同意を得なければならないこと
  7. 制度の適用に労働者が同意をしなかった場合に不利益な取り扱いをしてはならないこと
  8. 制度の適用に関する同意の撤回の手続き
  9. 対象労働者に適用される賃金・評価制度を変更する場合に、労使委員会に変更内容の説明を行うこと
  10. 労使委員会の決議の有効期間(※3 年以内とすることが望ましいです)
  11. 労働時間の状況、健康・福祉確保措置の実施状況、苦情処理措置の実施状況、同意及び同意の撤回の労働者ごとの記録を決議の有効期間中およびその期間満了後3 年間保存すること

これらのうち、1に該当するかどうかは、慎重に検討する必要があります。企画型の対象業務は、①事業の運営に関する事項についての②企画、立案、調査及び分析の業務であって、③当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量に委ねる必要があるため、④当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務とされています。

このうち、④の「時間配分の決定」には、始業および終業の時刻の決定も含まれます。また、業務量が過大である場合や期限の設定が不適切である場合には、労働者から時間配分の決定に関する裁量が事実上失われると判断されることがあります。なお、対象労働者から時間配分の決定等に関する裁量が失われたと認められる場合には、企画業務型裁量労働制による労働時間のみなしの効果は生じないものとされています。

ところで、今年4月に改正されたのは8および9です。このうち、8について決議するにあたっては、撤回の申出先となる部署および担当者、撤回の申出の方法等その具体的内容を明らかにすることとされています。なお、会社は、対象労働者が同意を撤回した場合の配置及び処遇について、同意の撤回を理由として不利益に取り扱うことは禁止されています。

また、9については、、「事前に説明を行うことが原則であり、また事前に説明を行うことが困難な場合であっても、変更後遅滞なく説明を行うことが適当であることに留意することが必要」とされていることに留意してください。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

裁量労働制の概要(厚生労働省HP)

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