東京都は、中小企業における賃金制度を整備・充実するための資料として、毎年、都内中小企業(従業員10~299人)における賃金等の実態を調査しており、先日、その平成25年の調査結果が公表されました。なお、今年は、毎年調査されている「賃金」「賞与」等に加え、隔年調査項目として「労働時間」「休日・休暇」の状況についても調査が行われています。

その中で、今回は「ワークライフバランスの取組」について見てみましょう。というのも、意外にも(?)ワークライフバランスへ取り組んでいる中小企業が多いことが明らかになったためです。

調査結果によれば、対象となった企業970社のうち、最も多く取り組まれているのが「長時間労働削減」で480社、次いで「休暇取得を促進」が370 社、「育児・介護休業制度の充実に取り組んでいる」が189 社となっています。

一方、「何も取り組んでいない」は190社にとどまっています。また、「ワークライフバランスの意味がよく分からない」という回答は66社でした。

image073このように、中小企業においてもワークライフバランスの取組みが徐々に浸透してきているようです。

先日の総務省の調査では、15歳~64歳までの生産年齢人口が32年ぶりに8000万人を下回ったことが大きく報道されました。今後の優秀な労働力の確保を考えると、企業の規模にかかわらず働きやすい環境づくりに取り組む必要はますます増えてくると考えられます。

■関連リンク
平成25年「中小企業の賃金事情」(東京都産業労働局HP)