労使紛争解決制度の調査結果が公表

厚生労働省内に設置されている労働政策審議会労働条件分科会で、「解雇に関する紛争解決制度の現状と労働審判事件等における解決金額等に関する調査について」と題する資料が公開されました。本資料では、都道府県労働局のあっせん、労働審判、労働関係訴訟に関する調査結果が掲載されています。

まず、それぞれの制度の利用状況ですが、都道府県労働局のあっせん申請件数、労働審判、労働関係訴訟の新受件数の推移についてみると、あっせん、労働審判、労働関係訴訟のいずれも、リーマンショックの影響を強く受けた2008年から2009年に大きく件数が増加し、以降高い水準で推移していることがわかりました。あっせんの申請件数が最も多かったのは、2008年(4,029件)、労働審判の新受件数が最も多かったのは、2020年(1,853件)、労働関係訴訟の新受件数が最も多かったのは2021年(1,082件)でした。近年はあっせん申請は低調といって良い状況です。

次に制度ごとの審理期間についてみると、あっせんについては、約8割の事案が2か月以内に、労働審判については、コロナ禍前の2018年度までは約7割の事案が3か月以内に終結していることがわかりました(2020年度も9割弱の事案が半年以内に終結)。一方、労働関係訴訟については、1年以内に終結している割合は半数程度となっており、他の紛争解決制度に比べて時間がかかることがわかります。

次に、労働審判手続(調停または労働審判)および労働関係民事通常訴訟(和解)における解決金額の分布についてみると、労働審判手続きでは2,852,637円なのに対して、労働関係民事通常訴訟(和解)では6,134,219円と、大きな開きがありました。月収表示では、それぞれ6.0か月と11.3か月でした。

次に、労働審判手続(調停または労働審判)および労働関係民事通常訴訟(和解)における解決期間(解決期間とは、事案発生日(解雇等がされた日)から終結までの期間)の分布についてみると、労働審判手続については、3月以上9月未満の期間で終結する割合が約6割を占める一方、労働関係民事通常訴訟では、1年以上3年未満の期間で終結する割合が約7割を占めていました。

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参考リンク

第181回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(厚生労働省HP)

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