「心理的負荷による精神障害の認定基準」が改正され、5月29日付で厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長宛てに通知しました。この改正は、今年6月からパワーハラスメント防止対策が法制化されることなどを踏まえ、今月取りまとめられた「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告を受けたもので、「パワーハラスメント」の出来事を「心理的負荷評価表」に追加するなどの見直しが行われました。
認定基準改正のポイントは、第1に、次の通り「具体的出来事」等に「パワーハラスメント」を追加したことです。
- 「出来事の類型」に、「パワーハラスメント」を追加
- 「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」を「具体的出来事」に追加
第2に、評価対象のうち「パワーハラスメント」に当たらない暴行やいじめ等について文言修正が行われました。
- 「具体的出来事」の「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の名称を「同僚等から、暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」に修正
- パワーハラスメントに該当しない優越性のない同僚間の暴行やいじめ、嫌がらせなどを評価する項目として位置づける
厚労省は、評価表をより明確化、具体化することで、請求の容易化・審査の迅速化を図るとしています。
参考リンク
心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました(厚労省HP)