埼玉県が、企業におけるLGBTQの取組を進めるための参考とするためのハンドブック「LGBTQが働きやすい職場づくりのために」を作成しました。本ハンドブックでは、LGBTQに関する基礎知識やLGBTQに関する取組の進め方等について、具体例を交えて掲載しています。

LGBTQについては、「うちの職場にはいないのでは」と思う方も少ないと思われますが、埼玉県の調査によれば、職場関係者へカミングアウトしていると回答したLGBTQの人たちは当事者のうち10%未満しかいないことが明らかになりました。そのためLGBTQの人たちは、従業員、取引先、お客様、そのご家族にもいるかもしれず、適切な知識を知らないままだと、悪意のないハラスメントで信用を失ったり、機会の損失や紛争の長期化などにもつながりかねません。

パンフレットでは、福利厚生や各種規程の「制度面」、トイレ・更衣室などの「施設面」、そして「社内風土」という職場の各シチュエーションに分けて、LGBTQの人たちが具体的にどのような困りごとに直面してしまうのかが紹介されています。たとえば、同性カップルが男女の夫婦と同じように共同生活を送っていても、法律上家族と認められていないため、住まい、子育て、病気、親の介護などの局面でさまざまな困難に直面します。職場の制度についても、慶弔金、結婚・育児・介護等の特別休暇、単身赴任手当等の福利厚生制度は男女の夫婦にしか認められておらず、同性パートナーがいる社員は利用できない場合が多くなっています。前述のように、社内に同性パートナーがいる社員が職場で働いている可能性は大いにありますので、同性パートナーがいる社員が安心して働き続けられるようにするために、同性カップルも含めて広く利用できる制度導入などの配慮が大切です。

そのほか本ハンドブックでは企業の実際の取り組みなども紹介されており、参考になります。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

LGBTQに関する企業を対象とした取組(埼玉県HP)