厚生労働省が改正職業安定法にかかるQ&Aを公開しました。

今回の改正は、「募集情報等提供」の範囲が拡大し、事業運営のルールが変わるものです。募集情報等提供に該当するサービスは、職業安定法4条6項1号~4号に列挙されています。

第1号に定められているのは、たとえば求人サイト、求人情報誌、求人情報を投稿するSNSで、労働者の募集を行う者等の依頼を受け、労働者の募集に関する情報を、労働者になろうとする者または他の職業紹介事業者等に提供することをいいます。具体的には、労働者の募集を行う者等の依頼を受け、労働者の募集に関する情報をインターネットサイトや冊子等に掲載することにより労働者になろうとする者または他の職業紹介事業者等に提供する行為が該当します。なお、SNSの形態であっても、労働者の募集に関する情報を投稿・表示することを前提としているものは募集情報等提供に該当します。

2号で定められているのは、たとえばクローリング型求人サイトで、労働者の募集に関する情報を、労働者になろうとする者の職業の選択を容易にすることを目的としてクローリング等の方法で収集し、労働者になろうとする者等に提供することをいいます。したがって、労働者の募集に関する情報の提供や求人・求職に関するサービスではない、一般的なウェブ検索サイトや情報配信サービス等において、単に検索の結果等に労働市場に存在する労働者の募集に関する情報が含まれ、当該情報が労働者になろうとする者等に提供される場合にはこれに該当しません。

3号で定められているのは、人材データベース、求職者情報を登録・投稿するSNSで、労働者になろうとする者等の依頼を受け、労働者になろうとする者に関する情報をインターネットサイト等に掲載すること等により労働者の募集を行う者、募集受託者又は他の職業紹介事業者等に提供することをいいます。労働者になろうとする者とは、必ずしも求職の意向を明確にしている者だけではなく、提供しているサービスにおいて労働者になろうとする者として取り扱うことを前提としている場合には該当します。 なお、SNS等の形態であっても、登録されたプロフィール等を労働者になろうとする者に関する情報として表示し、それを求人企業等が閲覧することを前提としているものは、3号に該当します。

4号で定められているのは、クローリング型人材データベースで、労働者になろうとする者に関する情報を、労働者の募集を行う者の必要とする労働力の確保を容易にすることを目的としてインターネット上の公開情報等から収集(クローリング)等の方法により収集し、労働者の募集を行う者等に提供することをいいます。したがって、労働者になろうとする者に関する情報の提供や求人・求職に関するサービスではない、一般的なウェブ検索サイトや情報配信サービス等において、単に検索の結果等に、労働市場に存在する労働者になろうとする者に関する情報が含まれ、当該情報が労働者の募集を行う者等に提供される場合はこれに該当しません。労働者になろうとする者とは、必ずしも求職の意向を明確にしている者だけではなく、提供しているサービスにおいて労働者になろうとする者として取り扱うことを前提としている場合には該当します。

上記のいずれかに該当する募集情報等提供事業者は、次の規制が課せられることになります。

  • 募集情報等について的確表示(虚偽又は誤解を生じさせる表示を禁止し、最新かつ正確な内容に保つための措置を講じること)を義務付け。
  • 迅速・適切な苦情処理を義務付け。
  • 個人情報の保護や秘密保持を義務付け。
  • 法令違反に対する改善命令等を可能とする
お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

令和4年職業安定法の改正について(厚生労働省HP)