2015年派遣法改正の認知・実施が不十分である実態

連合総研が 「派遣労働者に関する調査 2019」 の結果を公開しました。労働者派遣法は近年法改正があいついでおり、さらに来年4 月からは「同一労働同一賃金」を定めた改正派遣法が施行されます。本調査は、直近の大きな改正であった2015 年改正の派遣法の運用実態について調査しており、派遣元(派遣会社)にとっても参考になるものとです。

まず、 派遣労働者の雇用安定やキャリアアップなどを含む2015年改正法の認知度について確認しましょう。本改正については、「詳細まで知っていた」は全体で9.2%にすぎないことがわかりました。ただし、「詳しくではないが知っていた」も含めた認知率は、 全体で 60.9%となるため、大まかな内容についてはある程度認知されていることがうかがわれます。

しかし、同改正法では、派遣先の同じグループや課などに継続して 3 年間派遣される見込みとなった場合、派遣労働者が働き続けることを希望する場合には、派遣会社は雇用安定措置を講じる必要があることが定められましたが、「いずれも講じられていない」が 64.1%と、半数以上の人が雇用安定措置を講じられていないことがわかりました。なお、講じられた雇 用安定措置では、「派遣元での無期雇用」が 15.2%と最も高くなっています。また、 雇用安定措置を希望した人のうち、24.6%が「いずれも講じられていない」と回答しており、希望しても対応されていないケースもあることが指摘されています。

また、同改正法では、派遣会社に、派遣労働者のキャリアアップを図るため、計画的な教育訓練や希望者に対するキャリア・コンサルティングを実施することを義務付けていますが、自身が契約している派遣会社は、計画的な教育訓練を実施しているか聞いたところ、「している」は 24.7%、「していない」は 33.0%と、未実施が多い結果となっています。

このように、2015年改正法への対応が必ずしも進んでいないことがうかがわれる結果となりました。派遣会社は許可申請や更新の際に、キャリアアップに資する教育訓練の計画やキャリアコンサルティング担当者などを策定しているのですから、その確実な履行が求められます。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

派遣労働者に関する調査2019(連合HP,PDF)

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