今回の記事、ざっくり言うと・・・
- 平成29年4月1日から改定される介護職員処遇改善加算について、通達とQ&Aが公表
- 平成29年4月から新設される「加算Ⅰ」を取得すれば介護職員1人当たり月額3万7千円相当の加算が受け取れます
介護職員処遇改善加算が、平成29年4月1日から改定されることが以前からアナウンスされていましたが、このたび、その詳細を定めた通達とQ&Aが公表されました。
平成29年4月から新設される「加算Ⅰ」を取得すれば介護職員1人当たり月額3万7千円相当の加算が受け取れます。従来の加算Ⅰを取得している場合は、月額平均1万円相当の増となります。
加算の要件となるキャリアパス要件には、これまでⅠ、Ⅱがありました。ここに、今回の改正によりⅢが追加され、キャリアパス要件のⅠ、Ⅱ、Ⅲの全てを満たし、かつ、職場環境等要件を満たす(平成27年4月以降実施する取組)場合に、介護処遇改善の加算Ⅰを受けることが出来ます。
念のため、以下でキャリアパス要件のⅠ~Ⅲをまとめてみておきましょう。
Ⅰ 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備をすること
Ⅱ 資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること
Ⅲ 経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること。(新設)
今回の処遇改善Ⅰを受けることが出来れば、従前の改善Ⅰ(新Ⅱ)の約1.4倍の加算をうけることができます。これにより従業員に対する賃金アップにより、定着を測ることもできますので、ぜひ積極的に活用するようにしてください。計画の提出は、通常2月末日までとされていますが、今年度は特例として4月15日までとされています。
なお、障害福祉サービスについても同様の処遇改善加算の改定が行われていますので、関係する事業所では、別に確認するようにしてください。
参考リンク
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