世界の労働基準監督署からVOL003:千葉労働基準監督署

厚生労働省が、令和4年の労働災害発生状況を公表しました。

令和4年1月から12月までの新型コロナウイルス感染症への患によるものを除いた労働災害による死亡者数は774人(前年比4人減)と過去最少となりました。第13次労働災害防止計画の重点業種では、建設業が281人(29年比42人減)、製造業が140人(同20人減)、林業が28人(同12人減)となるなど、一定の成果があったといえます。

その一方で休業4日以上の死傷者数は132,355人(前年比1,769人増)と過去20年で最多となりました。

新型コロナウイルス感染症への患による労働災害による死亡者数は17人(前年比72人減)、死傷者数は155,989人(前年比136,657人増)となりました。

以上により、新型コロナウイルス感染症への患によるものを含めた労働災害による死亡者数は791人(前年比76人減)、休業4日以上の死傷者数は288,344人(前年比138,426人増)となりました。

このように、労災による死亡者数は減少する一方で、軽くない病気やケガとみられる4日以上の死傷者数が増加するという、傾向の異なる結果となりました。

労働災害を減少させるために国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画である「第14次労働災害防止計画」(以下「14次防」という。)(令和5年度~令和9年度)では、令和9年までに令和4年比で「建設業及び林業においてそれぞれ死亡災害を15%以上」、「製造業における機械によるはさまれ・巻き込まれの死傷者数を5%以上、陸上貨物運送事業の死傷者数を5%以上」減少させること等を目標にしています。

計画の初年度となる令和5年度は、目標の達成に向け、労働者の作業行動に起因する労働災害対策、高年齢労働者、多様な働き方への対応や外国人労働者等の労働災害防止対策、陸上貨物運送業、建設業、製造業や林業への対策、労働者の健康確保対策、化学物質等による健康障害防止対策などに取り組むとしています。

お問い合わせはお気軽に。043-245-2288

参考リンク

休業4日以上の死傷者数は過去20年で最多(厚生労働省HP)