経団連が昨年4月の新卒採用に関するアンケートの結果を公表
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日本経済団体連合会が新卒採用(2013年4月入社対象)に関するアンケート調査結果の概要を公表しました。なお、本調査は、日本経済団体連合会会員企業のうち1,301社を対象に行われたものであり、1,000人以上の規模の大きい企業が7割を超えていることなどに留意してください。
本調査では、昨年の新卒採用の「採用市場」に関する評価、採用した学生に対する「満足度」などが調査項目となっていますが、中でも注目したいのは、「選考にあたって特に重視した点」という項目です。文字通り群を抜いているのが「コミュニケーション能力」で、実に86.6%の企業が「特に重視した」に挙げています。また、「協調性」も51.8%の企業が「特に重視した点」として挙げており、共同して業務を遂行するのにふさわしい人物を求めているといえるでしょう。
一方、意外と少ないのは「論理性(19.9%)」や「リーダーシップ(17.7%)」ではないでしょうか。また、学力・知識についても「特に重視」はされていない傾向にあり(「一般常識」7.2%、「語学力」5.7%、「保有資格」0.7%)、職業経験のない学生を採用するにあたって、具体的な能力よりも人間性を重視する傾向が読み取れる結果といえます。このような結果は、濱口桂一郎氏が日本企業の「人」と「仕事」の結び付き方を「ジョブ(職務)型」ではなく「メンバーシップ型」と表現したことを、よく表しているように思います。
■関連リンク
新卒採用(2013年4月入社対象)に関するアンケート調査結果の概要